
【lag】ラグ:のろのろ歩く、ぐずつく、沈滞する、遅れる、弱まる、衰える
出典|デジタル大辞典-weblio
オンラインゲームをプレイしていると、必ず耳にする「ラグ」という言葉。
「ナンシーの方がジョンよりもラグいです」とか、「ジョンはナンシーほどラグくありません」とか、「いいえ、ナンシーが持っているのはラグスイッチです」という使い方をします。
でも、そもそもラグっていったいなんなのでしょうか?
❶ラグの有無が勝敗を決定づける
オンラインゲームにおける【ラグ】は、主に「タイムラグ」を指しています。
【time lag】タイムラグ:時間のずれ、遅れ
出典|デジタル大辞典-weblio
スマブラのような「格闘ゲーム」、Call of Duty をはじめとする【FPS※1】、そして、スプラトゥーンなどの【TPS※2】では、「ラグの有無が勝敗を決定づける」といっても過言ではなく、「競技性の高いオンラインゲームで勝つための重要な要素」のひとつです。
※1【FPS】:First Person Shooter(プレイヤーの手だけ見えてるやつ)
※2【TPS】:Third Person Shooter(プレイヤーの背中が見えてるやつ)
❷時間的な遅延
もし、アナタのプレイ環境がラグを抱えていて「時間的な遅延」が発生していると、「相手の時間とアナタの時間がズレる」という現象が起こります
このとき、アナタのプレイ画面では「避けている」はずの攻撃が、システム上では「当たっている」など当たり判定がズレたりして、まともにプレイすることができなくなります。

「Ping値の測定」で計測した値は、アナタのインターネット回線に存在する「時間的な遅延」を表しています。
例えば、Ping値の測定の結果が「3ms」だった超安定のAさんと、「70ms」だったラグ持ちのBさんが対戦した場合、BさんはAさんより67ms遅れた世界でプレイしている事になります。
70ms - 3ms = 67ms
※1ms=0.001秒
つまり「67ms=0.067秒」のラグ(時間的な遅延)が発生しているのです。
人間の反射速度(脳から筋肉へ信号を出すスピード)の平均値は「200ms=0.2秒」といわれていて、トップアスリートでも「100ms=0.1秒」が反射速度の限界だといわれているのに、0.067秒ズレたくらいで影響があるのでしょうか?
❸見えているのは「0.067秒前の世界」
スプラトゥーンに例えて考えてみましょう。
「プロモデラー」という連射速度(1発を撃つスピード)が「0.067秒」のブキがあります。
もし、AさんとBさんがプロモデラーで同時に撃ちあった場合、Aさんの初弾が必ず先に当たり、確定数の5発を先に撃ち終わるので、Bさんは何度やってもAさんに撃ち負けます。
もっというと、Bさんのプレイ画面に現れた「Aさん」は「0.067秒前のAさん」なので、実は同時に撃ち合うこともできません。
「50ms以上」の遅延があれば、一般プレイヤーにもラグの影響を感じることができるかもしれませんが、熟練プレイヤー同士の戦いでは「30ms」程度の遅延でもストレスを感じるようです。
どんなにエイムを鍛えても、どんなにタチマワリを覚えても、「同じレベルのプレイヤー」が戦えば、ラグが少ない方の勝率が高くなります。
大事なコトなので2回いいます。
「ラグの有無が勝敗を決定づける」といっても過言ではなく、「競技性の高いオンラインゲームで勝つための重要な要素」のひとつなのです。