ラグい方が有利じゃないの?

 インターネットには、今この瞬間も情報が蓄積され続けていて、Google先生の検索フォームを叩けば、25年分以上のデータにアクセスすることができます。(2022年3月現在)

 しかし、残念ながらその全てが正しいとは限りませんし、企業の利益のために捏造された情報や、権力者の都合で捻じ曲げられた情報が紛れ込んでいるかもしれません。

 今のところ、インターネットの情報は、受け取る側の「見極める力」に依存する、ただのデータでしかないのです。

❶情報を見極める力

 例えば、「オンラインゲームに向いている」という情報を受け取って、「v6プラス」を導入した通信環境の Nintendo Switch は、マルチプレイの快適さの指標である「NATタイプ」を、『A』に設定することができなくなります※1

 NATトラバーサル(NAT越え)を利用するオンラインゲームは、IPv4環境を基準に動作しなければならないので、IPv6環境を基準に運用されているv6プラスは、「オンラインゲームに向いていない」ということもできるのです※2

 しかし、v6プラスが週末の通信速度を劇的に改善してくれたことは事実ですし、休みの日にゲームを楽しみたいライトユーザーにとってのv6プラスは、「オンラインゲームに向いている」といっても間違いではありません。

 どちらに付加価値を付けて宣伝するかは「アフィリエイターの腕の見せ所」ですし、実際に契約したv6プラスに満足しているかどうかも、「見極める力」に委ねられています。

※1)v6プラスはDMZ(全ポート開放)が設定できないため。
※2)NATタイプはBでも問題ありません。

❷上位勢にラグい人はいない

 当然のことですが、競技性の高いオンラインゲームの上位勢にラグい人はいません。

 いわゆる「ガチ勢」と呼ばれるコミュニティでは、チームに所属するにも交流戦や対抗戦にエントリーするにも「ラグくない」は暗黙の了解なので、『誰も口には出さないけどみんなが知ってるルール』なのです。

 逆に、「ラグい方が有利」であるのだとしたら、上位勢は「ラグいプレイヤー」が過半数を超え、チームのメン募は「ラグい人募集中」となるはずなのですが、永遠にそんな日は来ないでしょう。

「いやいやいや、絶対ラグい方が有利じゃん」って気持ちも分かります。

 実際問題、「ラグいプレイヤー」に振り回されて負ける試合もありますし、「コンビニ行った帰りにウンコ踏んだらええねん」と思うときもあります。

 だけど、日本のオンラインゲームの通信環境がより良くなるために、あえてイカスミカフェはいい続けます。

 上位勢にラグい人はいないと。

❸変えられるのは「自分の通信環境」だけ

 どんなに自宅の通信環境を整えても、敵や味方の回線にラグがあれば必ずその影響を受けてしまいます。

 現在の「非同期型オンラインゲーム」の仕組みでは防ぎようがないので、オンラインゲーム自体にストレスを感じている人も少なくないかもしれません。

 前回の「じゃあ同期ズレってなーに?」で解説しましたが、スプラトゥーンなどのFPS/TPSには、『同期ズレ』というストレスがあります。

 同期ズレは「ラグがなくても発生するもの」ですが、ラグが多いほど「同期ズレしやすい」のも事実です。

 上図のように、ラグが多い相手には「見えない現在地への偏差撃ち※3」が必要になり、まともにプレイできません。

 しかし、理論的にラグがないプレイヤーは、ラグがあるプレイヤーより「数フレーム先の世界にいる」ので有利なのです。

 もし、ラグいプレイヤーに遭遇したら普段より距離を取り、エイムをズラしたりボムなどの範囲攻撃で対応してみましょう。

 また、ラグいプレイヤーとマッチングする確率が高い場合は、「自分もラグい」可能性があります。(通信品質が同等のプレイヤーをマッチングさせる傾向にあるため)

 対戦相手のラグに文句ばかりいっていたら、実は自分の方がラグかったなんてショッキングなことにならないように、Ping値は定期的にチェックしておきましょう。

 逆に、自分にはまったくラグがなかったとしても、対戦相手やフレンドさんのラグにイライラするのはやめた方が良いかもしれません。

「他人の通信環境」を変えることは出来ないですし、イライラするとお腹が減るからです。

 そうです、変えられるのは「自分の通信環境」だけなのです。

※3)偏差撃ち=移動している目標に対して、その少し前をエイムして撃つ射法。

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