ガチアサリの基本戦術

CHAPTER 6-2

リスク回避

 突然ですが、ガチアサリに基本戦術はありません。個と個がぶつかり合う白兵戦、大乱闘スマッシュブラトゥーンだからです。

 でも、タチマワリを最初から読んでいる熱心なアナタは、「えっ、でも、ガチルールの難易度で、戦術理解度の星の数は、ガチエリアより多かったじゃないですか、髪の毛ひきちぎりますよ?」って思うはずです。

 たしかに、ガチアサリにはミカタのアイデアを汲み取って連動するべき場面が少なからずありますし、ずっとゴール前に潜伏して「カモン!カモン!」って言ってるアレを戦術と呼ぶのであれば、ガチエリアよりも戦術理解度は必要です。

 しかし、アサリルール下では、自分1人のアイデアが戦局に影響するような個人戦術はありません。

ガチアサリ勝率

 だから撃ち合いが苦手なイカフェッショナルはS+帯でもめちゃくちゃ負けます。

アサリ勝率

 S+3からムキになってガチブキを担いだのに勝率70%です。なんだこのルール。

 そして、前述の「カモン!カモン!」で発動するいくつかのプチ戦術や、反撃用ガチアサリの処理に纏わるアレコレも、「ミカタの戦術理解度の最大公約数」の範囲でしか機能しません。

 さらに、イカスミ流の極意である【優先順位】でさえ、「マッチングされたミカタの個性や、状況によって変わる」ので、基本戦術と呼べる「軸になる方針」を決めることは、野良アサリでは不可能と言えるでしょう。(4リグでは可能だし楽しい)

 でも、タチマワリを最初から読んでいる熱心なアナタは、「えっ、マッチングシステムに抗う事が、イカフェッショナルのタチマワリって、散々のたまってたじゃないですか、ざまあないねフォー!ざまあないねフォー!」って思うはずです。

 そうです、「出来る事はすべてやる」がガチマッチの真髄ですし、イカフェッショナルの真骨頂です、勝率をただ運に任せる訳にはいきません。

  1. ガチアサリに基本戦術が無い理由
  2. ガチアサリの優先順位
    「サード・オブ・ザ・ピッチ」
  3. リスク回避とチャレンジの割合
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❶ガチアサリに基本戦術が無い理由

 サッカー、バスケ、アメフト、野球、etc…、チームスポーツ競技を知っている人程、「ガチアサリに基本戦術が無い」と気がつくまでに時間がかかります。

 なぜなら、ガチアサリは「集団球技に見える」からなのです。

 アサリルールで使用するボール(ガチアサリ )がアメフトのボール※に似ている事から集団球技を連想してしまい、ガチアサリが実装された直後は、店長もこの罠にはまっていました。(※ラグビーのボールは角が丸く、ゴム製なので縫い目がデザインされる事は稀)

 古今東西、球技と呼ばれるスポーツは、個人球技も集団球技も、「1個のボール」でプレイしますが、2007年頃、ウクライナの学生が考案した「Foot double ball」は、「2個のボールを使用するサッカー」として話題になりました。

 西ヨーロッパや北米では Foot double ball よりずっと前に「2個のボールを使用するサッカー」が行われていたそうですが、それらの地域で根付くことはなく、残念ながらウクライナに根付く事もないでしょう。なぜなら、

慌ただしくて見ていられないレベル

 だからなのです。(ウクライナでボール2個の新サッカー誕生! 慌ただしくて見ていられないレベル:ロケットニュース24)

 我々の祖先たちが150年の歴史の中で試行錯誤を繰り返し「うん、サッカーはボール1個でいいね」になっていたのに、なぜ今さら2個にしようとしたのでしょうか。

 そして、我らがスプラトゥーンではもっと酷い事が起こりました。ガチアサリでは、ミカタが4個のボールを保持する事だって可能なんです。

 話がどんどん脱線していきますが、アナタの豊かな想像力を働かせて、「もしもこんなサッカーがあったら」をイメージしてみましょう。


「全国のフットボールファンの皆さんこんばんは、本日のカンブリ・ノウは、世界選抜 vs イカスミ選抜のサポーターで埋め尽くされています」

「ピッチ上に小さいサッカーボールがいっぱい落ちていますね、どういう事でしょうか、おっと、試合開始の笛が吹かれました」

「おや?小さいボールを上手にドリブルして別のボールに当てるとくっつきましたね。どうやら10個くっつけると通常の大きさのサッカーボール『ガチボール』になるようです」

「なんだなんだ?前線のミカタFWへ絶妙なアーリークロスを蹴り込んだイカスミ選抜の選手がファールを取られてしまいました。どうやらロングパスは禁止のようですね。ファールを取られたダック選手は納得いかない様子で『蹴ってない』と主張していますが無理でしょう」

「なるほど、ガチボールを完成させた選手は、ドリブルで敵陣に攻め込むしかないようです。この事に気が付いた選手達があちこちでガチボールを完成させドリブルでボールを運びます』

「ピッチ上には複数の『ドリブルでボールを運ぶ選手』と『それを止めようとする選手』が入り乱れ、攻撃にも守備にも関与しない『小さいボールを集めている選手』がウロウロしています」

「どこに注目すればいいのでしょうか。ハイカラTVのカメラマンも右往左往していましたが、限界がきたのでしょう、ユニフォームを着た小さい子供を写してごまかしています」

「おっと?まだ前半開始10分ですが両チームのベンチに動きがありますね、あ〜〜どうやらディフェンスの選手を下げて、ドリブルが得意な選手を投入するようです。当然と言えば当然の采配です」

「あっと、これはすごい、先ほどの交代で入ったばかりのイカスミ選抜の選手が、右サイドをすごいスピードで駆け上がっていきます、難波のロッベン、PAO選手です」

「PAO選手、得意のカットインから右足を振り抜いてシュート!」

「あぁぁ、ボールはクロスバーに直撃、惜しくも外れてしまいました。・・・おや、PAO選手、主審に詰め寄りVARを要求するジェスチャーをしています。なにを確認するというのでしょうか」

「おっと、イカスミ選抜の主力2人が審判に抗議しているうちに、世界選抜のマダマ・トラオレ選手が尋常じゃないスピードのドリブルからゴールを決めました」

「なんという事でしょう、イカスミ選抜のゴールキーパーがピッチ外に出されています、世界選抜はシュート打ち放題です。そして、イカスミ選抜が攻めるゴールにはシャッターが降りてしまいました。イカスミ選抜、シュートが撃てません」

「得点を決めた側はそのままシュートし放題のチャンスタイム、入れられた側はチャンスタイムの妨害に成功するまで攻撃権を失うようです」

「ゴール前までボールを運んでいたイカスミ選抜の選手達はいそいで自陣に戻っています。ん?」

「ああっと、これはいけません、ダック選手とPAO選手、シャッターを蹴っています」


 という具合に、慌ただしくて見ていられません。(ちょっと面白かった)

 サッカーはボールが2個になっただけで、通常のシステムや戦術が機能しなくなり、途端につまらなくなります。

 戦術とは「ある条件下においての合理的かつ効果的な行動」であり、複数の選択肢の中から「得たい結果に対して最も効果的な行動」をチョイスする事です。

 なので、「オブジェクト(サッカーボール)が複数あること」により、「ある条件」が増えれば「合理的かつ効果的な行動の選択肢」の数は常人の処理能力の限界を超え、そして答えが出る前に「ある条件」は別の条件に変わってしまうので、結果「目の前の出来事を処理しつづける乱戦」になるのです。

 乱戦は観戦する側にも不利益をもたらします。映画や漫画で大軍がぶつかり合う戦闘シーンは迫力があり、三国志やキングダムのような作品を映像化する場合には乱戦が不可欠です。

 しかし、戦闘シーンがすべて「乱戦」で描かれることはありません。なぜなら「飽きる」からです。

 観る側が最も盛り上がる場面は将軍の「一騎打ち」であり、「球際(たまぎわ)の攻防」であり、「ヤグラやホコを奪い合うせめぎ合い」なのです。

 よって「複数のオブジェクト」を有するガチアサリに基本戦術は無く、観ている側も飽きるので人気が無いのでしょう。

❷ガチアサリの優先順位
「サード・オブ・ザ・ピッチ 」

 ガチアサリでの優先順位(優先するべき行動の順位)は両軍が保持している「オブジェクト(ガチアサリ)」の数や位置によって目まぐるしく変化しますし、プチ戦術を考えれば敵味方の個人が保有するアサリの数も優先順位に影響します。

 ガチアサリの罠である「無数に存在する条件」に振り回されないように、【thirds of the pitch※】(サード・オブ・ザ・ピッチ)の考え方を取り入れ、柔軟に行動をジャッジしてみましょう。

※サッカーやフットサルで取り入れられる近代スポーツ理論のひとつ。

サード・オブ・ザ・ピッチ

【thirds of the pitch】(サード・オブ・ザ・ピッチ)

 まず、アナタの頭の中でステージを3分割し、自陣側から「DEFENDING THIRD(ディフェンディング・サード)」→「MIDDLE THIRD(ミドル・サード)」→「ATTACKING THIRD(アタッキング・サード)」の3つのゾーンに区分けします。

DEFENDING THIRD
ディフェンディング・サード

バイタルエリア

 ディフェンディング・サードは、自軍ゴールに最も近いゾーンです。当然ですが、このゾーンに敵ランニングバック(ガチアサリ の4つの役割:参照)の侵入を許すと、失点に繋がる危険が高くなります。故に、このエリアでの「デス」は最も避けなければなりません。

 上図の「ザトウマーケット」や「アジフライスタジアム」のようなステージは、ゴールの位置が中央寄りなので、ディフェンディング・サードの位置はもう少し中央寄りになるのですが、これを言い出すとキリが無いので各ステージ毎に、頭の中で適当にイメージしましょう。

VITAL AREA
バイタル・エリア

 ゴールに直結するプレイが行われる最も危険な地帯を「バイタル・エリア」と呼びます。ガチアサリのゴールは全方位からシュート可能なので、バイタル・エリアはゴールを中心にした円形でイメージした方が良いでしょう。

 バイタル・エリアも高台や障害物の位置等で微妙に変わるので、ステージ毎に適当にイメージしましょう。

MIDDLE THIRD
ミドル・サード

ミドル・サード

 攻守の両面に関わる重要なゾーンです。ミドル・サードを制するチームがガチアサリを制すると言っても過言ではありません。

 このゾーンを制圧すれば、次のゾーン「アタッキング・サード」への侵攻が容易になりますし、敵軍のディフェンディング・サードへの侵入を阻止する事にもなります。故に、このゾーンでの「デス」はディフェンディング・サードの次に避けなければなりません。

ATTACKING THIRD
アタッキング・サード

アタッキング・サード

 得点に繋がるプレーが出来るゾーンはアタッキング・サードだけです。当然ですが、アタッキング・サードに侵入する回数や時間が多い程、得点チャンスは増加します。また、敵軍に精神的プレッシャーを与える事が出来るゾーンなので、一度制圧に成功すると連続得点は容易です。

 同時に敵軍の防衛意識が最も高くなるゾーンでもあるので、3つのゾーンの中で最も「デス」が許されるゾーンと言えます。

❸リスク回避とチャレンジの割合

リスク回避

 上図は3つのゾーンそれぞれの「リスク回避を優先する割合」です。

 ガチアサリのリスクって何でしょうか?サッカーでは「相手にボールを奪われる事」ですが、前述の通り、ガチアサリは条件が多すぎるので「失点に繋がるプレイ」とザックリ考えた方が「サード・オブ・ザ・ピッチ」を応用しやすくなるでしょう。

失点に繋がるプレイの例

1・デス
2・塗り固められる
3・敵ガチアサリの侵入を許す
4・ゴール裏の敵潜伏を見逃す
5・敵ジャンプビーコンの放置
etc…

①ディフェンディング・サード

リスク回避(ディフェンシブサード)

 ディフェンディング・サードではリスク回避を100%優先します。

1・絶対にデスしないように
2・絶対に塗り固めさせないように
3・絶対にガチアサリを侵入させないように

 セーフティにプレイします。逆に、これらの「失点に繋がるリスク」が存在しなければ、ディフェンディング・サードに用事はありません。始終ゴール前に陣取る事が多い人は「リスクが無いときはミドル・サードの制圧へ向かう意識」を高めるようにしましょう。

②ミドル・サード

ミドル・サード

 ミドル・サードではリスク回避の優先度を70%に下げます。

 前述の通り、ミドル・サードは攻守の両面に関わる重要なゾーンです。ここでもリスク回避100%で行動していると、いつまでもアタッキング・サードに侵入する事ができず、永遠に攻勢に出るタイミングを失います。

 そこで、残りの「30%」をチャレンジに使います。チャレンジとは「得点に繋がるプレイ」の事です。

 しかし、よほどのマッチング事故が起きない限り「ミドル・サードを完全に制圧する」事は不可能なので、どのタイミングでアタッキング・サードへの侵攻をチャレンジするかが「ミドル・サードの永遠のテーマ」であり「センス」です。

 センスを磨く為に「ランニングバック」を担当し続けましょう。

③アタッキング・サード

リスク回避(アタッキング・サード)

 アタッキング・サードではリスク回避の優先度を50%まで下げます。

 些か慎重すぎるように感じる人もいるかもしれませんが、アタッキング・サードでリスク回避率0%の、ゴールに真っ直ぐ突っ込んでくるランニングバックほどキルしやすいものはなく、防衛する側にとってまったく驚異になりません。

 時には、デス覚悟でガチアサリのシュートを決める事が「最優先事項」になる局面もありますが、デスしてもシュートを決めているなら50%を達成していると言えるでしょう。しかし、

・ガチアサリ1個(小アサリ10個)=20点
・小アサリ7個=21点

 なので、ガチアサリを決めるよりも、小アサリを入れ続ける方が費用対効果は高いのです。なるべくガチアサリを決めた後も生存していられるよう「リスク回避率50%」は常に意識しましょう。

 次回は「サード・オブ・ザ・ピッチ」を応用した具体的な動き方を解説します。

0123456789 ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ もくじ
0123456789 ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ もくじ

CHAPTER 1
タチマワリ【始計篇】

  1. イカスミ流タチマワリ
  2. ウデマエは飾りです
  3. タチマワリってなーに?
  4. イカタイプ(全9種)
  5. イカフェッショナルのすすめ

CHAPTER 2
タチマワリ【基本篇】

  1. ガチルールの難易度
  2. 前線という概念
  3. 裏取りという戦術
  4. ブキの話
  5. リザルトの話

CHAPTER 3
タチマワリ【ガチエリア篇】

  1. ガチエリアの基本戦術
  2. 自軍がエリアを制圧したら
  3. 敵軍がエリアを制圧したら
  4. 必ず勝つ3つのパターン
  5. 数的有利
  6. 数的不利

CHAPTER 4
タチマワリ【ガチホコ篇】

  1. ガチホコの3つの役割
  2. ガチホコの基本戦術
  3. シャチョホコ(ホコ持ち)
  4. ブチョホコ(ルート開拓)
  5. カチョホコ(ホコの護衛)
  6. トランジション(攻守の切替)

CHAPTER 5
タチマワリ【ガチヤグラ篇】

  1. ガチヤグラの3つの役割
  2. ガチヤグラの基本戦術
  3. ソイヤ (ヤグラ乗り)
  4. ワッショイ(ルート確保)
  5. ラッセーラ(チョイ乗り)
  6. エッサ・ホイサ(スイッチ)

CHAPTER 6
タチマワリ【ガチアサリ篇】

  1. ガチアサリの4つの役割
  2. ガチアサリの基本戦術
  3. ガチアサリのオフェンス
  4. ガチアサリのディフェンス
  5. ガチアサリのプチ戦術
  6. ガチアサリのフォーメーション
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