CHAPTER 4-4

ブチョホコ(ルート開拓)

【仕事】ホコルートの開拓
【キル】
【視野】
【有給】

 サッカーの花形ポジションはフォワード、バンドの花形パートはリードギター、そして会社の花形部署は営業部です。

 ブチョホコはホコルートを開拓する「営業部長」なので、ガチホコで1番人気の役割ですが、みんながルートを開拓しはじめて「ホコが放置される場面」も多く見られます。

 味方に強いブチョホコが2人いればずっと攻め続けていられるので、ホコを運ぶだけで勝ってしまう「ごっつぁんゴール」をきめられますが、逆にブチョホコ担当が1人もいないマッチングになると、何度ホコを担いでも進めるルートがまったく無いのでジリジリと押し負けます。

 そんな時はアナタがブチョホコを担当して、味方を勝利に導きましょう。

❶ブチョホコの仕事

 普段からホコを担いでいるイカさんやタコさんは、ブチョホコがとっても上手です。きっと「良いブチョホコの背中」も「悪いブチョホコのお尻」も、いっぱい見てきたからなのだと思います。

 逆にブチョホコだけを担当してウデマエを上げてきたイカさんは、他の担当の経験が少ない分、実は「みんながブチョホコにして欲しい事」を知らない可能性があります。

 これは、必要経費も分からず無茶な仕事を取って来て大きな顔をする営業部と、急ぎの案件に追い込まれて残業を繰り返すシステム部が永遠に仲良くなれない関係に似ています(ちょっと何言ってるかわからないです)。

 自分が担当している役割が何であれ、同じチームの「仲間の苦労」に気が回らないうちは、良い仕事は出来ないということでしょうか。

 お母さんが顔をしかめて洗い物をしなくてもいいように、夏場は早めにカバンからお弁当箱を出してキッチンに持って行きましょう。

 兎にも角にも敵を倒して前線を押し上げれば「きっと誰かがホコを運んでくれるだろう」という希望的観測は、「誰も運んでくれなかった時」に必ず負けるので、その勝率は「マッチングに左右されている」という事になるのではないでしょうか。

 では、良いブチョホコはどんな風に仕事をしているのでしょう?

 ブチョホコの仕事は「ホコルートを開拓する事」です。開拓とはただ単にゴールまでインクを塗るという事では無く、道なき荒野に「シャチョホコが進める道」を切り開くということです。

 逆に『シャチョホコが進めない道』をいくら作っても意味がなく、その道が出来てる事に『シャチョホコが気付いてない』場合も無駄な労働をした事になります。

 良いブチョホコが作る道は得てして【シャチョホコが進みたくなる道】なので、自分の作ったホコルートにホコ持ちが付いてこない事が多いイカさんは、やっぱり初心に立ち戻ってホコを担ぐ練習をしてみてはイカがでしょうか。

❷イライラしない

 最も攻撃的なポジションであるブチョホコを好むイカさんはとっても勇敢です。歴代のサッカー日本代表を観ても、フォワードにおっとりした性格の選手はあまりいません。

 一方、守備的なポジションが得意な選手は、ボンバーヘッド中澤選手をはじめ冨安健洋(ボローニャ)、昌子源(ガンバ大阪)等々、普段は温和な選手が多いのです・・・えっ、ちょっと何言ってるんですか闘莉王はフォワードです(ちがいます)。

 しかし、自身が勇敢であるが故に、消極的な行動を許容できない場合もあるようで、特に、シャチョホコの足が遅い時にはイライラしてしまう事が多いようです。

 ガチマッチは「味方の性格」を選べません。マッチングされた味方の行動にいちいち腹を立てているとお腹が空いて力が出なくなります。

 孫子の兵法【第八章・九変篇】の三節で、孫子はこう言っています。

「忿速可侮也」

(忿速は侮らるべきなり) 

 現代語に訳すと「すぐ怒る人は敵の挑発に乗って失敗するナリ」って程の意味になります。

 ちょっとくらい味方が鈍臭く見えてもイライラしてはいけません。ホコ持ちが付いてこない場合は「付いてこない理由」を考える方が建設的です。

 起業家のバイブル「7つの習慣」の第1章(Be Proactive)でスティーブ・R・コビィーはこう言っています。(孫子もきっと言います)

 Instead of reacting to or worrying about conditions over which they have little or no control, proactive people focus their time and energy on things they can control. 

 三重県弁に訳すと「反応的な人(※1)はなぁ、自分でコントロールできやん事に反応したり、心配したりするんやにぃ。でも、主体的な人(※2)はなぁ、自分の時間とかエネルギーを、自分がコントロールできる事だけに使うんやにぃ」です。

 コントロールする事ができない味方の行動にイライラするより、コントロールできる自分の行動に注力した方がストレスの影響を受けません。

※1【反応的な人】雨が降ると憂鬱になる人。自分の気分を自分以外の何かに決められてしまう人。
※2【主体的な人】雨が降っている事と自分の気分を分けられる人。自分の気分を自分で決める事ができる人。

❸出来るブチョホコは後ろを向く

 最前線でホコルートを開拓するブチョホコは猪突猛進型が適しているように思えますが、仕事の出来るブチョホコはちゃんと後ろを見ています。自分が開拓しているルートにシャチョホコが付いて来ているかどうかを確認しているのですね。

 この習慣を持っているブチョホコは無駄な仕事をすることが少ないのです。何故なら、ホコ持ちが付いて来てない場合は、せっかく作ったホコルートを放棄して、すぐに新しい仕事に切り替える事が出来るからです。

 ブチョホコが先行し過ぎると目の悪い(視野の狭い)シャチョホコはアナタを見失い、せっかく作った起死回生のルートは敵に潰されてしまうでしょう。シャチョホコがホコルートに気がつくよう『ホコ持ちの視界に入る位置から誘導』するように心がけましょう。

 シャチョホコとブチョホコの間に敵がいたら、そこはもうホコルートではありません

 また、複数のブチョホコがそれぞれ別のルートを開拓しだした場合、決断力の無いシャチョホコは思考が停止します。たとえ、他の人が納得いかないルートを開拓していたとしてもシャチョホコが迷っていると感じたら、アナタが折れてそっちに誘導しましょう。4vs4のスプラトゥーンにおいて「数的不利」よりも最悪な状況はありません。なるべく戦力は重要な場所(ホコ周り)に集めておくのが得策なのです。

 シャチョホコは常に敵の標的になっているので、最もデスしやすい役割です。ブチョホコが先行しすぎるとシャチョホコがデスした時、守備に戻るのにも時間がかかり「カウンターを受ける」事に繋がります。自分とホコ持ちの間に敵がいないかを常に意識して、適度な距離を保ちながらルートを作ってあげましょう。

 そして、ホコ周りが常に前線になり得るガチホコルールにおいて「リスキルは愚の骨頂」と言えます。明らかに相手が弱い場合以外は「ホコを守りながら確実に進む」方が、ノックアウトを取りやすいので結果的に仕事が早く終わります。

❹シャチョホコと連携する

 シャチョホコが優秀な場合、自分でルートを見つけて、ホコショで敵を倒しながらさっさと進む事があります。

 もし、それが納得いかないルートだったとしても、すぐに「シャチョホコの前にポジショニング」を取りましょう。

 優秀なシャチョホコは目が良い(視野が広い)ので、ルート上に敵がいると無理に進みません。ホコ持ちが不思議な方向にホコショを撃っていたら「そこに敵がいるのかもしれない」と思いましょう。

 ホコが付いて来ないからといって無闇にカモンしていると、ウデマエXではアホだと思われます(自分はそうは思いません!)。同様の理由でガチマに限っては味方のカモンを盲目的に信じない方が良いのかもしれません。

 ゴール付近まで進行すると、敵の防衛意識は最高レベルに達しているので、攻防が激しくなります。前作ではシャチョホコの盾になって突っ込むのもアリでしたが、今作は全落ちした場合、敵陣ゴール前からでも逆転のカウンターを受ける場合があります。

 スプラトゥーン2は「ノックアウトしない限り常に逆転される可能性がある」と思った方が良いので、なるべくゴール付近でも「無理に突っ込まない」方が結果的に早く勝てると思います。

 ゴール付近では敵の意識がシャチョホコに向きがちなので、ブチョホコは比較的フリーで動けます。この時、優秀なシャチョホコはホコショで援護してくれるので、ホコショを回避しようとする敵の動きを先読みして置きエイム(※)すると仕事がはかどります。

※置きエイム:敵が出現(移動)する場所を予測してエイムしておく射撃法。

 また、ブチョホコたるもの混戦の中でもホコルートの確保を忘れてはいけません。シャチョホコが「塗る為だけ」にホコショを撃たなくてもいいように、特にゴールの斜面の塗り残しに注意しましょう。

 普段からホコを担いでいる人はゴール前の塗りが丁寧です。なぜなら、その「少しの塗り残し」に何度も泣いているからなのです。

巻末コラム

第三回「スティーブ・ヒョブズの名言」

❶「If today were the last day of my life, would I want to do what I am about to do today?」

『もし、今日が人生最後の日だとしたら、今やろうとしていることは 本当に自分のやりたいことだろうか?』

※どうしても会社に行きたく無い時の社員への電話より。

❷「Remembering that you are going to die is the best way I know to avoid the trap of thinking you have something to lose.」

『自分もいつかは死ぬ。それを思い出すことは、失うものなど何もないということを気づかせてくれる最善の方法です』

※マンタマリアのショートカットに失敗して壁からすべり落ちた時のコメントより。

❸「Quality is more important than quantity. One home run is much better than two doubles.」

『量より質が重要だ。2本の二塁打より、1本のホームランのほうがずっといい』

※パピコ派を黙らせたホームランバー派のヒョブズ氏の名言より。

❹「It’s only by saying no that you can concentrate on the things that are really important.」

『重要なことに集中する唯一の方法は「ノー」と言うことだ』

※新しいブキが追加された時のブキチへの対応より。

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