ワッショイ(ルート確保)

CHAPTER 5-4

【担当内容】ヤグラルートを確保する
【対人能力】
【仲間想い】
【ロマンス】

ワッショイ

 ガチヤグラの最優先事項は【ノル】ですが、ソイヤが得意なイカさん達はとっくにウデマエXに上がってしまっているので、S〜S+帯は「ワッショイ上等」のイカさん達で飽和状態になっています。世に言う「大ワッショイ時代」の到来です。

 しかし、稀にヤグラに乗ってくれる「分かってる味方」がマッチングされるので、このボーナスゲームをみすみす落とさないように、味方がソイヤしている時の「正しいワッショイの作法」をマスターしておきましょう。

  1. ワッショイの作法
  2. ワッショイはFWではない
  3. ワッショイの仕事
  4. 前略、ヤグラの上より【第三回】
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❶ワッショイの作法

 普段ホコを担いでいる人は「ブチョホコ(※「ガチホコの3つの役割」参照)」をやらせても上手であるように、普段ヤグラに乗っている人の方が「ワッショイ」は上手です。自分の苦労を自慢する人より、他人の苦労を思いやれる人の方が仕事ができる事に似ています。

 学校や職場に「全然寝てない事」を自慢する人がいても、面倒くさがってはいけません。『えっ、すごい、武井壮も1日45分しか寝てないらしいよ。えっ、百獣の王じゃん。えっえっ、ちょっと力こぶ作ってみて、えっ、普通』と褒めちぎりましょう。

 さて、ゴールまでのルートを自由に選択できるガチホコとは違い、ガチヤグラのルートは「ステージによって固定されている」ので、敵味方双方で「次にヤグラがどこに移動するかを知っている」というのがワッショイのポイントです。

 このポイントを念頭に置きながらワッショイの作法を見ていきましょう。

①敵ブキの射程を把握しておく

 ワッショイの目的は敵をキルする事ではなく「味方のソイヤをキルさせない事」です。つまり、ヤグラに攻撃が届く敵を優先してワッショイし、ヤグラに攻撃が届かない敵や、ヤグラの進行に関係のない位置にいる敵は「後回しで良い」のです。

「とりあえず前線を上げる」という立ち回り方や「裏を取ってからルートを確保する」という奇策が有効な局面もありますが、勝敗を他の味方のセンスに委ねるギャンブルでもあるので、序盤は「正攻法のワッショイ」からはじめましょう。

 その為にも、開幕で「すべての敵ブキの射程を把握する事」は重要なのです。

②ソイヤの安否は常時確認する

 長射程ブキの敵からソイヤを守る為に、ヤグラを離れて敵陣に侵入せざるを得ない場合はあります。この「敵陣に侵入している時」にソイヤがキルされた事に気がつかないでいると、思わぬカウンターを受け大量リードを奪われる事に繋がります。

 大量リードは敵に【勢い】を与えてしまうので絶対に避けなければいけません。ソイヤの安否は常に確認するように心がけ、味方がヤグラに乗っていないのに敵陣側にいる時間を作らないようにしましょう。

③ヤグラの上はいつもキレイに

 ヤグラの上をキレイにする事はソイヤだけの作法ではありません。ソイヤが無闇に動けないポイントでヤグラの上が汚れたなら、ボムを投げ入れる等して舞台を清めるサポートをしてあげましょう。ワッショイはソイヤが少しでも長くヤグラの上で舞えるように、常に最大限のサポートを意識しましょう。

④ヤグラの側面を塗り返す

 ヤグラの側面を敵インクで汚したままにしておくと、機動力の高い敵の接近に気がつかないまま「ヤグラを乗っ取られる」場合があります。ワッショイがヤグラの側面を自軍インクで塗り返してあげることで、敵はイカ潜伏のままではヤグラに乗り込めなくなり、ソイヤが敵の接近に気づく可能性が増えます。

⑤ヤグラの全方位の安全に注意する

 ワッショイはヤグラの進路確保の為に、基本的にはヤグラの前に出て闘う場面が多くなりますが、当然、賢い敵は守りの薄い方向からヤグラを止めようとしますし、全方位から攻撃されるポイントもあります。

 画面で目視できている敵が2人なら、他の2人は「そこじゃない所にいるのが道理」なので、守りの薄い方向からヤグラを狙われていないか、常に確認しながらワッショイするようにしましょう。

 各ステージのヤグラルートで裏を取られやすいポイントを把握しておく為にも、日頃から「率先してソイヤする事」は大事なのです。

❷ワッショイはFWではない

 ガチホコで率先してブチョホコを買って出る勇敢なイカさんタコさんは、ガチヤグラではワッショイを担当する事が多いのではないでしょうか。そのせいか、ブチョホコと同じ立ち回り方をしているワッショイをよく見かけます。

 でも、ブチョホコとワッショイの仕事は「ぜんぜん違う」のです。

 道なき荒野に「シャチョホコが進める道を切り開く」攻撃的ポジションであるブチョホコがサッカーでいう【FW】(フォワード)だとすれば、ヤグラが予定通りのルートを「安全に進めるように立ち回る」ワッショイは、攻撃と守備の両方を行うポジションなので、サッカーでいう【CMF】(セントラルミッドフィールダー)や【DMF】(ディフェンシブミッドフィールダー)に近いポジションなのです。

 つまりワッショイは、「何処を攻めればヤグラが進むのか」と同時に、「何処を守ればヤグラが止まらないのか」も考えるべきなのです。

 孫子の兵法【第六章・虚実篇】の二節で孫子はこう言っています。

「出其所不趨、趨其所不意、行千里而不勞者、行於無人之地也、攻而必取者、攻其所不守也、守而必固者、守其所不攻也、故善攻者、敵不知其所守、善守者、敵不知其所攻、微乎微乎、至於無形、神乎神乎、至於無聲、故能爲敵之司命」

(その必ず趨く所に出で、その意わざる所に趨き、千里を行いて労れざるは、無人の地を行けばなり。攻めて必ず取るは、その守らざる所を攻むればなり。守りて必ず固きは、その攻めざる所を守ればなり。ゆえに善く攻むる者には、敵、その守る所を知らず。善く守る者には、敵、その攻むる所を知らず。微なるかな微なるかな、無形に至る。神なるかな神なるかな、無声むに至る。ゆえによく敵の司命をなす)

 現代語に訳すと、

「いいか杉元、敵が進めない所に現れ、敵が意図しない所から攻撃をしかけ、千里の距離を進軍しても疲れないのは、敵がいないルートを進軍するからだ。敵のヤグラを攻めれば必ず止めるのは、敵の守りが薄い所から攻めるからだし、味方のヤグラを守れば必ず守り切るのは、敵がヤグラを攻撃できない所で守るからだ。なんだ、腹が減っているのか杉元、ええ?またか杉元、おまえオソマ好きだなぁ。つまり、攻撃が上手なワッショイは相手が何処を守ればいいのかわからなくするし、守備が上手なワッショイは相手がどこを攻めればいいのかわからなくするのだ。ヒンナヒンナ、それはまるで桜鍋の中に溶けたオソマのように形が無く、そしてキムンカムイのように偉大なのだ」


 攻守の両面を行うワッショイは、ブチョホコよりも「カチョホコ」に近い立ち回りが求められます。ホコ篇で「味方がホコを持った時は率先してカチョホコを担当して下さい」と書いたのはこの為です。

 目の前の敵をキルする能力である【個人技】は高ければ高い程良いですし、日頃から鍛えるべき技術ですが、スプラトゥーンが「4vs4のチーム戦」である以上、【連携】や【戦術】も勝率を上げる為の重要なファクターなのです。

「20キル」しても勝てないマッチングがあったとき、もっと【個人技】を鍛えて「30キル」したら勝てるのかもしれません。しかし、発想を変えて【連携】や【戦術】を意識すれば【10キル】以下でも勝てる試合が増えるでしょう。

❸ワッショイの仕事

 ガチヤグラの基本戦術は【勢い】です。ソイヤがヤグラの上に固定されている以上、【勢い】を戦術的に操る事ができるのはワッショイだけです。

 では【勢い】を作るにはどうしたら良いのでしょうか?

①数的有利を作る

 最も簡単なのがコレ。敵を倒して「数的有利」を作れば【勢い】が生まれます。ただし、ヤグラの進行に関係のない敵を倒してもヤグラ周りに「数的有利」を作れないので、永遠に【勢い】は生まれません。

②地的有利を作る

 次にレベルが高いのがコレ。自軍インクの面積が少ないと力を発揮できないイカさんやタコさんがマッチングされる事があります。この場合、序盤で敵軍の【勢い】に押され、敵軍インクで塗り固められてしまうと、最初から最後まで押し切られてしまうでしょう。

 戦力的に分が悪い時ほど「塗り意識」を高め、味方が戦いやすいようにフォローして、【勢い】を奪われないようにしましょう。

③拠点を制圧する

 どのステージにも通過できれば大量リードを奪える「敵の防衛拠点」が存在します(カンモンとは別)。防衛拠点を制圧する事はチームに【勢い】を生む最大の方法ですが、この勢いは「瞬間最大風速」のようなものなので、タイミングが重要です。ヤグラが遥か後方にいるのに防衛拠点を攻めても、ヤグラが奪われれば【勢い】は相手に移ります。また、防衛拠点は相手も必死に守ろうとするので、実力が拮抗しているバトルでは長時間制圧する事は難しいでしょう。ヤグラが通過するタイミングで防衛拠点の制圧が完了するように味方と呼吸を合わせる事が大事なのです。

④相手の【勢い】の根源を押さえる

【勢い】は当然、相手も奪いに来ます。敵軍に優秀な「イカフェッショナル」がいれば常に先手を取られるでしょうし、対人能力の高い「エース・ストライカー」がいれば自由に仕事をさせてもらえません。【勢い】をうまく操れない時は、相手の【勢い】の根源であるキープレイカーを探して押さえましょう。

 また、敵軍のチャージャーやハイドラ等の「長射程のエース」が原因で【勢い】を奪えない時は、スペシャルを活用したり、味方を囮に使ってでも裏取りで押さえるしかないでしょう。

 敵軍に優秀なイカがいて【勢い】が奪えない時は、自軍のエースをぶつける他ありません。自分より強い味方にソイヤを担当させないようにしましょう。また、自分がエースであることが分かっている場合、敵軍エースとのマッチアップでは必ず相打ち以上に持ち込みましょう。

⑤相手に【勢い】を与えない

 ワッショイはFW(フォワード)ではなく、攻守の両面で忙しく立ち回るMF(ミッドフィールダー)です。攻撃フェーズでは巧みに【勢い】を操って攻めますが、守備フェーズでは相手に【勢い】を渡さないよう(①〜④の仕事をさせないよう)立ち回ります。

 常に敵軍キープレイカーの狙いを読んで動けるよう「攻め続けられても思考を停止させない」賢いチャレンジを続けていきましょう。

巻末コラム

「前略、ヤグラの上より」

第三回

「言おうと思ったんだ。お前が世界のどこにいても、俺が必ず、もう一度ソイヤしに行くって」

※【ムゥー】2018年2月号より(特集:生まれ変わりの科学「ソイヤ・ゲノム」の謎、他)

 伝説のヤグラ乗りとして語り継がれる「ポポン氏」の名言集、第三回である今回は、世界の不思議に挑戦するミステリーマガジン【ムゥー】での櫓追純一氏との対談での言葉である。

 少年時代、高尾山でタヌキを連れ去ろうとする「ヤグラ型UFO」を発見したポポン氏は、迷う事なくヤグラ型UFOによじ登り「キャトルミューティレーション・ソイヤ!」と叫んだという。

 驚いたUFOがポポン氏を振り落とそうと暴れた為、まだ少年だったポポン氏は落下してしまったそうだ。

 ポポン氏は、この時の「キャトルミューティレーション・ソイヤ失敗の屈辱」を胸に刻み、以来、数々のガチヤグラで「絶対に諦めない!絶対に降りない!」を掲げ、不死身のポポンの伝説を築き上げたのだ。

「今でも、梅の花が咲く時期になると高尾山に登って、あの時のヤグラ型UFOを探してしまうんだよ」と笑顔で語るポポン氏に、櫓追純一氏は優しくこう言ったそうだ。

「それ、キャトルミューティレーションじゃなくて、アブダクションだから」

※【キャトルミューティレーション】:家畜(特に牛)の死体の一部が切り取られ、血液がすっかり無くなるという怪現象。UFOや宇宙人の仕業として1960年代のアメリカを中心に話題になった。
※【アブダクション】:UFOが人や動物を連れ去る行為の事。

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CHAPTER 1
タチマワリ【始計篇】

  1. イカスミ流タチマワリ
  2. ウデマエは飾りです
  3. タチマワリってなーに?
  4. イカタイプ(全9種)
  5. イカフェッショナルのすすめ

CHAPTER 2
タチマワリ【基本篇】

  1. ガチルールの難易度
  2. 前線という概念
  3. 裏取りという戦術
  4. ブキの話
  5. リザルトの話

CHAPTER 3
タチマワリ【ガチエリア篇】

  1. ガチエリアの基本戦術
  2. 自軍がエリアを制圧したら
  3. 敵軍がエリアを制圧したら
  4. 必ず勝つ3つのパターン
  5. 数的有利
  6. 数的不利

CHAPTER 4
タチマワリ【ガチホコ篇】

  1. ガチホコの3つの役割
  2. ガチホコの基本戦術
  3. シャチョホコ(ホコ持ち)
  4. ブチョホコ(ルート開拓)
  5. カチョホコ(ホコの護衛)
  6. トランジション(攻守の切替)

CHAPTER 5
タチマワリ【ガチヤグラ篇】

  1. ガチヤグラの3つの役割
  2. ガチヤグラの基本戦術
  3. ソイヤ (ヤグラ乗り)
  4. ワッショイ(ルート確保)
  5. ラッセーラ(チョイ乗り)
  6. エッサ・ホイサ(スイッチ)

CHAPTER 6
タチマワリ【ガチアサリ篇】

  1. ガチアサリの4つの役割
  2. ガチアサリの基本戦術
  3. ガチアサリのオフェンス
  4. ガチアサリのディフェンス
  5. ガチアサリのプチ戦術
  6. ガチアサリのフォーメーション
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