ラッセーラ(チョイ乗り)

CHAPTER 5-5

【担当内容】ヤグラの位置をキープする
【対人能力】
【跳人能力】
【フェス感】

ラッセーラ

 自分以外の味方が全員デスしていたり、味方がヤグラの進行とは関係ない敵を追いかけたりして「ヤグラ周りに自分しかいない状況での数的不利」の場合、無理にソイヤしても数秒後にはデスが確定します。

 デス覚悟でソイヤすれば逆転の可能性がある場合は、体を張ったソイヤが起死回生の一手になることもありますが、ヤグラの現在地が逆転にはまだ遠い場合や、自軍がリードしている場合なら、なるべく全滅を避け「味方の復帰を待ち、攻撃フェーズを続けたい局面」です。

 そう、そんな局面でまわってくる役割が「ラッセーラ」なのです。

 普通にヤグラに乗ればデスしてしまう状況、でも乗らないとヤグラが中央へと動きはじめ、大逆転のチャンスを失う(または相手に逆転のチャンスを与えてしまう)、そんな局面で「チョット乗ってすぐ降りる」を繰り返し、味方が復帰するまでヤグラをその場に留めておく役割なのです。

 ラッセーラー♪ラッセーラー♪ラッセーラッセーラッセーラー♪

 店長は、前線にひとりぼっちでいる恐怖に負けないよう元気に歌うので「ひとりフェス」とも呼んでいます。

  1. ラッセーラの作法
  2. カンモンの仕組み
  3. ラッセーラのまとめ
  4. 前略、ヤグラの上より【第四回】
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❶ラッセーラの作法

 ソイヤやワッショイに比べて「ラッセーラの難易度は遥かに高い」ので、現在のウデマエ帯域に対して自分の対人能力が低すぎたり、敵軍の戦力が高すぎるマッチングだとラッセーラを成功させるのは難しいでしょう。自分の対人能力と敵味方の戦力バランスを考えた上での「ラッセーラをするかどうかの判断」が大事なポイントであり、戦術的センスなのです。

 撃ち合いは強いのにウデマエS+に甘んじているイカさんや、今はまだB帯〜A+で頑張っているタコさんは、「率先してヤグラに乗る事にチャレンジ」をしつつ、チャンスがあればラッセーラにチャレンジしてみると良いと思います。

 そして、ラッセーラが出来るようになると「接戦で競り勝つアイデア」がひとつ増えるので、いつか訪れるその一瞬のファンタジーの為にラッセーラの作法を見ていきましょう。

①退路を確保してから跳ねる

 ラッセーラは死と隣り合わせです。「ヤグラの上で囲まれるよりはちょっとマシ」くらいの生存率なので、危なくなったらすぐに退く事ができるよう退路を確保してから跳ねましょう。

②挟撃されない方向から跳ねる

 ラッセーラを選択する局面は必ず「数的不利」です。複数の相手に挟まれればカンスト勢でもデスは免れないので、「背後や頭上から攻撃されない位置」や「敵が立っている位置」を考えて、最も安全な方向から跳ねましょう。

③ヤグラを盾にする

 こちらが数的不利な状況で行うラッセーラは、相手にとっては「ヤグラを奪う絶好のチャンス」です。そして「ラッセーラに焦れた敵は前がかりになる事がある」ので、跳ねるタイミングを失った時はヤグラを盾して身を潜め、「回り込んでくる敵」を置きエイムや、置きボムで迎え撃ちましょう。

④味方のスパジャンを受ける

 ラッセーラ中に味方がスパジャンしてくる事があります。これを「迷惑」と考えるか「チャンス」と考えるかも戦術的センスです。ガチマの味方の行動はコントロールできないのでなるべく「チャンス」として考えましょう。

 ヤグラの上でスパジャンを受ければ「自分がワッショイを担当」して攻撃フェーズに移行できるかもしれませんし、敵の意識が向きやすい平地でスパジャンを受ければ「着地狩りをしたくなる敵の心理」を利用して瞬間的に数的不利ではなくなるかもしれません。

 意味の無い場所でスパジャンを受けるより「ヤグラに乗せる」か「デコイ(囮)に使う」かして意味のあるスパジャンに変えてしまいましょう。

⑤危なくなったら逃げる

 デスして戦線を離脱するより「少しでもヤグラの近くにいる方がマシ」なので、もうダメだと思ったらラッセーラをやめて一目散に逃げましょう。仮に敵にリードを奪われる局面だったとしても、全滅して大量リードを奪われるより、生き残って少しのリードで終わらせる事の方が相手に【勢い】を与えない分だけマシなのです。

 この「◯◯の方がマシ」というチョイスがいつか「肉を切らせて骨を断つ」事に繋がるので、大局を見て(※)瞬時に判断できるようにしたい所です。

※囲碁で部分的なせめぎ合いではなく、盤面全体の情勢を見る事。

❷カンモンの仕組み

 実は、ラッセーラの仕事は攻撃フェーズだけでなく守備フェーズにもあります。つまり、「ヤグラを敵陣に留める為」のラッセーラと、「ヤグラを自陣から追い返す為」のラッセーラです。

 スプラトゥーン2のガチヤグラには「カンモン」という概念が導入されました。カンモンは、「狭くなったステージを広く見せる効果」や、「低チックレートを誤魔化す効果」や、「ラグ持ちの人がホストに選ばれた時の同期ズレを誤魔化す効果」があり、それらを同時に行える素晴らしいアイデアなのです。

 このシステムのおかげでヤグラのワープ現象はホストの回線が強ラグでない限りほとんど見なくなりました。ありがとう任天堂の賢い人。

 では、ラッセーラの重要性を知る為に「カンモン」の仕組みも知っておきましょう。

①カンモンのカウントが0になるまでヤグラが止まる

②ヤグラに乗っている人数が多い程カウントは速く進む

③カウントが0になる前にカンモンを離れるとカウントが回復する

 攻撃フェーズ、守備フェーズ共にラッセーラが重要なのは③の仕組みがあるからです。カンモンのカウントが0になる前にヤグラが離れてしまうと、「3秒後から毎秒5カウントずつ回復」するので、敵陣カンモンにいるヤグラはできるだけ留めたいですし、自陣カンモンにいるヤグラはなるべく押し戻したいのです。

 なぜなら「カンモン突破」も両軍の【勢い】を左右する重要なポイントだからです。

 また、守備フェーズであっても、自陣カンモンのヤグラが無人ならばラッセーラを使って中央への移動を促しましょう。この時、なぜソイヤでなくラッセーラなのかというと、ヤグラに乗ったままの【ヌル】【キル】より、平地での【ヌル】【キル】の方が自由度が高く、押し込まれた状況を立て直すにはヤグラの上からよりも「総合的に効率が良い」からです。

 もちろん、敵軍を全滅させた場合や数的有利の状況ならば自陣からソイヤをはじめても問題はないですし、ヤグラの上にソイヤがいた方が味方が戦いやすい場合もありますが、塗り範囲がヤグラルートに固定される為、やはり効率は悪くなるでしょう。

 気の利いた味方がいないマッチングの時ほど、ヤグラが中央付近に戻るまでは自走させて他の仕事をした方が総合的な作業効率は良いのです。

❸ラッセーラのまとめ

 ラッセーラが出来なくても、ソイヤとワッショイを上手に担当するだけでヤグラの勝率は上がります。しかし、ラッセーラを戦術的オプションとして持つことで、「よりマッチングに左右されないタチマワリ」を手に入れる事が出来るのです。

 敵陣深くに攻め入った時のラッセーラには、自軍の【勢い】をキープしつつ勝利を揺るぎないものにする大きな効果があります。

「兵士甚陷則不懼、無所往則固、深入則拘、不得已則鬪」

(兵士、はなはだ陥ればすなわち懼れず。往くところなければすなわち固く、深く入ればすなわち拘し、己むを得ざればすなわち闘う)

 これは、孫子の兵法【第十一章・九地篇】の四節で孫子が言っている「敵陣深くに入ってると、いっぱい良い事あるよ」の原文と書き下し文ですが、名古屋弁に訳すとこうです。

「兵士は、でら危険な状況になると、もう危険を恐れんくなるんやて。ほんだで、どこにも逃げ場がなくなると、でらすげー決死の覚悟を固めるがや。ほんだで、敵陣深くに攻め入ると、でら一致団結するもんやて。え?なぁに?はぁ?スガキヤは全国区だがや。あ、ほんだで、兵士は窮地に追いつめられると、でら必死に戦うってことやて。ほんだで、ヤグラマシーンに乗って敵陣いこまい」

※店長は名古屋でインテリアデザインの勉強をした時期があって、こんな話し方をするセンスの良い同期生がいたのです。休み時間になるとグッピーラムネをくれる優しい子でした。

 孫子は他の章でも「敵陣に押し込んでる時の兵士は、あれこれ命令しなくても自然に協力して必死に戦うようになる」と言っています。この【勢い】をコントロールする為にラッセーラはとても有効な戦術なのです。

 是非、プラベやリグマ等でラッセーラを練習してみて下さい。「敵味方の状況」や「ヤグラの位置」を把握していないと出来ない役割なので、「視野を広げる」事や「連携を意識する」事にも繋がりますし、数的不利な状況で生き残る必要があるので「ウデマエXでも通用する対人能力を養う」事にも繋がるはずなのです。

巻末コラム

「前略、ヤグラの上より」

第四回

「乗らねぇイカは、ただのイカだ」

※【日経ソイヤ】2018年6月号より(特集:なぜ7回しか転んでないのに、8回も起きられるのか?七転び八起きのメカニズムから学ぶ働き方改革、他)

 伝説のヤグラ乗りとして語り継がれる「ポポン氏」の名言集、第四回である今回は、経済週刊誌【日経ソイヤ】での独占インタビューの言葉である。

 ハイカラシティでは「不死身のポポン」として恐れられ、勇猛なイメージが強いポポン氏だが、「攻守の切り替えが早い」等、戦術眼の持ち主であるという一面はあまり知られていないのではないだろうか。

 日経ソイヤの独占インタビューは、美人記者として有名なルーさんの質問から始まった。


美人記者「近頃の若者のヤグラ離れについて、ポポンさんのお考えをお聞かせ頂けますか?」

ポポン氏「乗らねぇイカは、ただのイカだ」

美人記者「さすが伝説のヤグラ乗り、ハードボイルドなお考えですね。今月、ガチヤグラ運営委員会が発表したデータによると、ヤグラに乗らない10代〜20代の若者のうち「ヤグラに乗りたくない」「あまり乗りたくない」という回答が全体の54%に達したそうです。このデータについてどんな印象をお持ちですか?」

ポポン氏「乗っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけだ」

美人記者「これはまた反逆的でいいですね。私、漢らしい人がタイプなんです。あ、でも、実は弱い面もあるっていうギャップにも萌えますよね。ポポンさんはヤグラでソイヤしている時、いつもどんな気持ちで乗っていらっしゃるのですか?」

ポポン氏「・・・降りちゃ駄目だ、降りちゃ駄目だ、降りちゃ駄目だ」

美人記者「えっ!そうなんですね!巨大ロボに乗りたくない少年が勇気を振り絞って乗ろうとしているみたいで萌えますね!」

ポポン氏「宜しければこんど食事にでも」

美人記者「あ、でも、私、その少年を見守る諜報員の大人な男性にも憧れますね。最後に、これからガチヤグラに参加する若者に一言お願いします」

ポポン氏「・・・ま、ソイヤの始まりに理由はないが、終わりには理由がある、ってことだな」


 このように、ポポン氏は素早い攻守の切り替えで、ルーさんの関心を巧みに引き続け、ついに去年、ルーさんの生まれ故郷の京都で結婚式をあげました。

0123456789 ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ もくじ
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CHAPTER 1
タチマワリ【始計篇】

  1. イカスミ流タチマワリ
  2. ウデマエは飾りです
  3. タチマワリってなーに?
  4. イカタイプ(全9種)
  5. イカフェッショナルのすすめ

CHAPTER 2
タチマワリ【基本篇】

  1. ガチルールの難易度
  2. 前線という概念
  3. 裏取りという戦術
  4. ブキの話
  5. リザルトの話

CHAPTER 3
タチマワリ【ガチエリア篇】

  1. ガチエリアの基本戦術
  2. 自軍がエリアを制圧したら
  3. 敵軍がエリアを制圧したら
  4. 必ず勝つ3つのパターン
  5. 数的有利
  6. 数的不利

CHAPTER 4
タチマワリ【ガチホコ篇】

  1. ガチホコの3つの役割
  2. ガチホコの基本戦術
  3. シャチョホコ(ホコ持ち)
  4. ブチョホコ(ルート開拓)
  5. カチョホコ(ホコの護衛)
  6. トランジション(攻守の切替)

CHAPTER 5
タチマワリ【ガチヤグラ篇】

  1. ガチヤグラの3つの役割
  2. ガチヤグラの基本戦術
  3. ソイヤ (ヤグラ乗り)
  4. ワッショイ(ルート確保)
  5. ラッセーラ(チョイ乗り)
  6. エッサ・ホイサ(スイッチ)

CHAPTER 6
タチマワリ【ガチアサリ篇】

  1. ガチアサリの4つの役割
  2. ガチアサリの基本戦術
  3. ガチアサリのオフェンス
  4. ガチアサリのディフェンス
  5. ガチアサリのプチ戦術
  6. ガチアサリのフォーメーション
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