フレッツ光で Nintendo Switch を【NATタイプA】にする方法❶「NATタイプAってなーに?」

「オンラインゲームを楽しむだけ」なら、【NATタイプB】でなんの問題もありません。

 しかし、この記事にたどり着いたアナタには、そんな気休めの言葉は聞こえていないかもしれませんし、もしかするとこう思っているかもしれません。

『良い通信環境を持っている人が【NATタイプA】にしなくてどうするんですか、設定するのがめんどくさいって言うなら力を貸してくださいよ…。この…腰抜けどもめ…いいから黙って全部オレのNATタイプに投資しろ!』

 OK、わかりました、落ち着いてください、今回は内容が多いので「【NATタイプA】にする方法❶〜❸」までの「全三部作」でがんばって解説してみたいと思います。

【NATタイプA】にできない環境

v6プラス環境

「v6プラス」は 「UDPポート」の使用範囲を制限されるため、Nintendo Switch を【NATタイプA】にすることはできません。

集合住宅の無料インターネット環境

マンションなどの「無料インターネット」は、共有部分に設置してある「業者のルーター」が原因(多段NAT)となるため、Nintendo Switch を【NATタイプA】にすることはできません。

【NATタイプA】ってなーに?

NATタイプ

 Nintendo Switch の「NATタイプ」は、「マルチプレイのしやすさ」を表す指標となるもので、「通信速度」とは関係がありません。

 通信速度を改善したい場合は「Ping値の測定」で現在の通信速度(応答速度)を測定したうえで、「ラグの対策」の【初級編】〜【中級編】でサクっと改善していただければと思います。

【NATタイプA】とは、「アナタのSwitch」に向けて送信された「その他のSwitch」のパケット(データの塊)を、ルーター(NAT機器)が「全部通過させる」状態のことをいいます。

 理論上、【NATタイプA】の Switch 同士は「NAT越え」に失敗しなくなりますが、通信相手の Switch が「NATタイプB〜F」の場合は、NAT越えに失敗する可能性があります。

 どんなに「通信速度が遅い回線」でも、Switch本体とルーターの設定で【NATタイプA】にすることは可能ですが、【NATタイプA】にしたからといって通信速度は速くなりません。

「NATタイプ」や「NAT越え」については、下記の関連記事で詳しく解説していますので、興味のある方は参考にしていただければと思います。

【NATタイプA】にする作業の流れ

 Nintendo Switch を【NATタイプA】にするためには、「Switch本体の設定」と「ルーター(HGW)の設定」が必要なので、作業に入る前に簡単に流れを確認しておきましょう。

作業の流れ
  1. Switch 本体の設定
    「IPアドレスの固定」
  2. ルーターの設定
    「ポートの解放」

①「IPアドレスの固定」ってなーに?

 ルーターは「Switch」だけでなく、「パソコン」や「スマホ」など複数のデバイスを「IPアドレス(例:192.168.1.101)」という識別番号で管理しています。

 通常、IPアドレスは「自動で割り振られる」ものなので、ルーターやSwitchを再起動したときに「別のIPアドレス」に変わってしまうことがあります。

 ルーターに、Switchに向けて送信されたパケットを「全部通過させる」設定をする際、SwitchのIPアドレスを覚えてもらうのですが、そのIPアドレスが変わってしまうと、その度に設定しなおさなければなりません。

 そこで、「SwitchのIPアドレスが変わらないようにする」ことを、「IPアドレスの固定」といいます。

②「ポートの開放」ってなーに?

 ルーターは外部からの不正なアクセスを遮断するために、Firewall(ファイアウォール)などのパケットフィルタリング機能を使ってセキュリティを高めてくれています。ありがとうルーター。

 しかし、このパケットフィルタリング機能は、オンラインゲームのマルチプレイに必要な通信も遮断してしまうことがあるので、ある条件下では突然通信エラーが起きたり、特定のフレンドさんとだけ通信できない(同じ部屋に入れない)などの現象が起きたりします。

 ポートは港を意味する「port」から付けられた名前で、船が港で荷物を積み降ろす様子と、端末がデータをやりとりする様子を比喩的に表現したものです。

 ルーターには0番〜65535番までのポートがあります。

 パケットフィルタリング機能は、ポートを通過する通信を1つずつ確認して、あらかじめフィルタリングテーブルに指定されている「条件に一致するパケットを許可する」作業と、「条件に一致しないパケットは破棄または遮断する」作業を行います。

 このとき、ルーターに「Switchに対しての通信にはフィルタリング機能を使わなくていいよー」と、設定することを「ポートの開放」といいます。

【ポートの解放】

正しくは「ポート転送設定」っていうのですが、掃除道具の「コロコロ」を「粘着カーペットクリーナー」っていう人以外は、『ポートの開放』でOKです。

③やばくね?セキュリティ的にマジやばくね?

 PC等の汎用OSとは違い、Nintendo Switch は組み込みOSなので「必要最小限に限定された機能」しか持っていないのでマジやばくないです。

 Nintendoの公式サポートでも、エラーの改善方法として「DMZ(全ポート開放)をルーターに設定」を提案しているくらいマジやばくないです。

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