スプラトゥーン3は【NATタイプC/D】でもマルチプレイができます

ゲームサーバーのシステムが変わりました

スプラトゥーン2は「ニンテンドー 3DSの時代」に設計されたシステム「NEX」を採用しているので、【NATタイプA/B】以外のプレイヤーは「NAT越え失敗」のエラーが発生し、フレンドさんとのオンライン対戦ができません。

スプラトゥーン3は、任天堂がスクラッチ開発(独自開発)した新しいシステム「NPLN」を採用しているので、【NATタイプC/D】の通信環境のプレイヤーも「NAT越えが可能」になり、フレンドさんとオンライン対戦ができるようになりました。

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NPLNってなーに?

2018年から、任天堂が積極的に新技術を取り入れて開発をはじめた「任天堂プラットフォーム向け汎用ゲームサーバー」を『NPLN』といい、2021年から運用を開始しています。

ユーザーや内部開発者の増加に対応するために、ゼロから再設計された NPLN は「オンライン対戦のマッチングの改善」「安定性の向上」が期待されています。

従来の「NEX」はAmazonのクラウドサービス『AWS』を利用していましたが、サービスや機能の増加、リソース効率の向上を実現するため、「NPLN」ではGoogleのクラウドサービス『GCP』を利用しています。

どうして【NATタイプC/D】でもマルチプレイできるの?

スプラトゥーン2の「NEXサーバー」を利用したマルチプレイは、『P2P』という通信方法で Switch 同士が直接通信することが前提のシステムなので、【NATタイプC/D】の通信環境のプレイヤーはNAT越え失敗のエラーが発生し、マルチプレイができませんでした。

スプラトゥーン3の「NPLNサーバー」でも【NATタイプA/B】のプレイヤーのマルチプレイは『P2P』で行われています。

スプラトゥーン3の「NPLNサーバー」に【NATタイプC/D】のプレイヤーが存在する場合、GCP(Google のクラウドサービス)上のリレーサーバーを経由(NAT越え)することで、マルチプレイを可能にしています。

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まとめ

スプラトゥーン3だけでなく「NPLNサーバー」を利用するゲームタイトルは、【NATタイプC/D】の通信環境でもマルチプレイが可能になりました。

これから発売される新しいゲームタイトルは「NPLNサーバー」に対応したものが増え、いずれは全てのタイトルが「NEX」から「NPLN」へ移行していくものと思われます。

「NAT越え失敗の改善方法」や「NATタイプをAにする」記事だけで、5年も粘ったイカスミカフェもスクラッチ開発する時期がきたのかもしれません。

UDP通信ができない【NATタイプF】や、「NPLN」に対応していないゲームタイトルでは、依然「NAT越え失敗」のエラーが発生するので、もし困っているフレンドさんがいたら、イカスミカフェを活用していただければ幸いに思います。

参考文献

RFC(インターネット技術の標準的な仕様を記した文書)RFC4787|NATUDP

スプラトゥーン3をパケットキャプチャーで解析、最新の通信技術を学ぼう|日経クロステック(有料記事)
任天堂プラットフォーム向け汎用ゲームサーバー|Google Cloud Day(PDF)

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