「フレッツ光で Nintendo Switch を【NATタイプA】にする方法」シリーズが好評だったので、味を占めた店長はNURO光でも同じことをやることにしました。
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【NATタイプA】ってなーに?
Nintendo Switch の「NATタイプ」は、「マルチプレイのしやすさ」を表す指標となるもので、「通信速度」とは関係がありません。
通信速度を改善したい場合は「Ping値の測定」で現在の通信速度(応答速度)を測定したうえで、「ラグの対策」の【初級編】〜【中級編】でサクっと改善していただければと思います。
【NATタイプA】とは、「アナタのSwitch」に向けて送信された「その他のSwitch」のパケット(データの塊)を、ルーター(NAT機器)が「全部通過させる」状態のことをいいます。
理論上、【NATタイプA】の Switch 同士は「NAT越え」に失敗しなくなりますが、通信相手の Switch が「NATタイプB〜F」の場合は、NAT越えに失敗する可能性があります。
どんなに「通信速度が遅い回線」でも、Switch本体とルーターの設定で【NATタイプA】にすることは可能ですが、【NATタイプA】にしたからといって通信速度は速くなりません。
「NATタイプ」や「NAT越え」については、下記の関連記事で詳しく解説していますので、興味のある方は参考にしていただければと思います。
関連記事NURO光のONUはルーター機能搭載
【ONU】は「Optical Network Unit」の略で、日本語では「光回線終端装置」といいます。
お部屋の外から光ケーブルを通ってやってきた『光信号』を、スマホやゲーム機が理解できる『電気信号』に変換してくれる機械なのです。
フレッツ光は諸事情(NTT法)などの関係で、「ONU」と「ルーター」が別々になってしまうのですが、諸事情がないNURO光は「ONUとルーターは一体化している」ので、電源周りや配線がスッキリします。
古いONUは交換してもらいましょう
①ZXHN F660T
(×)要交換
- 無線LAN:Wi-Fi 4
- IEEE802.11b/g/a/n
- 無線接続数:10台
- 転送速度:450Mbps
②HG8045j
(×)要交換
- 無線LAN:Wi-Fi 4
- IEEE802.11b/g/a/n
- 無線接続数:記載なし
- 転送速度:450Mbps
③HG8045D
(×)要交換
- 無線LAN:Wi-Fi 4
- IEEE802.11b/g/a/n
- 無線接続数:32台
- 転送速度:450Mbps
④ZXHN F660A(※新規提供終了)
(△)Wi-Fi 6 の端末を使用している場合は交換
- 無線LAN:Wi-Fi 5
- IEEE802.11b/g/a/n/ac
- 無線接続数:10台
- 転送速度:1,300Mbps
⑤HG8045Q
(△)Wi-Fi 6 の端末を使用している場合は交換
- 無線LAN:Wi-Fi 5
- IEEE802.11b/g/a/n/ac
- 無線接続数:32台
- 転送速度:1,300Mbps
⑥FG4023B
(△)Wi-Fi 6 の端末を使用している場合は交換
- 無線LAN:Wi-Fi 5
- IEEE802.11b/g/a/n/ac
- 無線接続数:32台
- 転送速度:1,300Mbps
⑦NSD-G1000T
- 無線LAN:Wi-Fi 6
- IEEE802.11b/g/a/n/ac/ax
- 無線接続数:記載なし
- 転送速度:4,800Mbps
⑧SGP200W
(△)Wi-Fi 6 の端末を使用している場合は交換
- 無線LAN:Wi-Fi 5
- IEEE802.11b/g/a/n/ac
- 無線接続数:記載なし
- 転送速度:1,300Mbps
⑨ZXHN F660P
- 無線LAN:Wi-Fi 6
- IEEE802.11b/g/a/n/ac/ax
- 無線接続数:記載なし
- 転送速度:4,800Mbps
①〜③ のONUは2世代前の規格なので「お客様サポート」に連絡して、すぐに新しい機種に交換してもらうことをオススメします。
④⑤⑥⑧ のONUは1世代前の規格なので、Wi-Fi 6 対応の端末を利用している場合は「お客様サポート」に連絡して、Wi-Fi 6 に対応しているOUNに交換してもらうことをオススメします。
ただし、⑤HG8045Q に限ってはデフォルトで全ての接続端末がNATタイプAになるONUなので、複数のSwitchをNATタイプAで利用したい場合は要検討です。
※2015年9月以降の契約は無料交換してもらえますが、2015年9月以前の契約は有料交換になるそうなので事前にご確認ください。
【NATタイプA】にする作業の流れ
Nintendo Switch を【NATタイプA】にするためには、「Switch本体の設定」と「ルーター(ONU)の設定」が必要なので、作業に入る前に簡単に流れを確認しておきましょう。
- 「IPアドレスの固定」
(Switch本体の設定をする) - 「ポートの開放」
(ONUの設定をする)
「IPアドレスの固定」ってなーに?
ルーター(ONU)は「Switch」だけでなく、「パソコン」や「スマホ」など複数のデバイスを「IPアドレス(例:192.168.1.101)」という識別番号で管理しています。
通常、IPアドレスは「自動で割り振られる」ものなので、ルーターやSwitchを再起動したときに「別のIPアドレス」に変わってしまうことがあります。
ルーターに、Switchに向けて送信されたパケットを「全部通過させる」設定をする際、SwitchのIPアドレスを覚えてもらうのですが、そのIPアドレスが変わってしまうと、その度に設定しなおさなければなりません。
そこで、「SwitchのIPアドレスが変わらないようにする」ことを、「IPアドレスの固定」といいます。
「ポートの開放」ってなーに?
ルーターは外部からの不正なアクセスを遮断するために、Firewall(ファイアウォール)などのパケットフィルタリング機能を使ってセキュリティを高めてくれています。ありがとうルーター。
しかし、このパケットフィルタリング機能は、オンラインゲームのマルチプレイに必要な通信も遮断してしまうことがあるので、ある条件下では突然通信エラーが起きたり、特定のフレンドさんとだけ通信できない(同じ部屋に入れない)などの現象が起きたりします。
ポートは港を意味する「port」から付けられた名前で、船が港で荷物を積み降ろす様子と、端末がデータをやりとりする様子を比喩的に表現したものです。
ルーターには0番〜65535番までのポートがあります。
パケットフィルタリング機能は、ポートを通過する通信を1つずつ確認して、あらかじめフィルタリングテーブルに指定されている「条件に一致するパケットを許可する」作業と、「条件に一致しないパケットは破棄または遮断する」作業を行います。
このとき、ルーターに「Switchに対しての通信にはフィルタリング機能を使わなくていいよー」と、設定することを「ポートの開放※」といいます。
※【ポートの解放】:正しくは「ポート転送設定」っていいますが、掃除道具の「コロコロ」を「粘着カーペットクリーナー」っていう人以外は、『ポートの開放』でOKです。
やばくね?セキュリティ的にマジやばくね?
PCなどの汎用OSとは違い、Nintendo Switch は組み込みOSなので「必要最小限に限定された機能」しか持っていないのでマジやばくないです。
Nintendoの公式サポートでも、エラーの改善方法として「DMZ(全ポート開放)をルーターに設定」を提案しているくらいマジやばくないです。
ONU別[次に読む記事]
現在イカスミカフェでは「ZXHN F660A」と「HG8045Q」の設定方法についてのみ解説しています。
※「FG4023B」と「NSD-G1000T」「SGP200W」「F660P」については検証機が手に入れば解説記事を追加します。