ラグの対策・中級編❺

ゲーミングヘッドセットを使う

ラグの対策・中級編❺
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ラグの対策【中級編❺】

ゲーミングヘッドセット

 スプラトゥーン等の FPS / TPS において、「音」はキルレに大きく影響をあたえます。「敵が近づく音」にラグがあれば必然的に対応が遅れますし、ヘッドセットの「音の分解能力」が低くければ、「敵が近く音」そのものがBGMや効果音に紛れて聞こえにくくなってしまうからなのです。

    もくじ
  1. 音声のラグってなーに?
  2. ゲーミングヘッドセットてなーに?
  3. ゲーミングヘッドセットの選び方
  4. オススメのゲーミングヘッドセット 

❶音声のラグってなーに?

 最も身近な「音声のラグ」はテレビ中継のアレです。こんなに文明が発達しているのに、車のワイパーの形とテレビ中継の音ズレは昔のままなのです。

 テレビ中継の「音声のラグ」は今回の話とは少し仕組みが違いますが、うんちくをたれておくと、【中継先】は映像と音声の両方を通信衛星経由でスタジオに発信するのに対し、【スタジオ】は音声だけを地上回線で中継先に発信しているので、衛星を経由している分だけ【中継先】の音声がズレるのです。これを「Lip sync(リップシンク)がズレる」と言います。

 最近のテレビ局は番組が始まる前に「遅延回路」を挟んで、Lip sync を合わせているので、昔に比べて「音声のラグ」を感じる事は少なくなりましたが、災害などの緊急時には今でも音ズレが起きてしまいます。

 さて、前回の「ゲーミングモニターを使う」では、テレビはインターネットの混雑とは関係なく「慢性的なラグ」を抱えている事を解説しました。

 テレビのラグの主な原因は「映像エンジンによる映像処理」なので、今回の「音声のラグ」とは無関係に思えますが、「映像は遅延している」のに「音声は遅延していない」場合、テレビ中継とは真逆の現象が起きます。つまり「音声が先に聞こえて、映像が遅れる」のです。

 この気持ちの悪い現象を防ぐ為、テレビには「映像の遅延」に合わせた「音声遅延回路」が組み込まれていて、意図的に「音声の遅延」を引き起こして Lip sync を合わせています。

 つまり、現在使用しているテレビに「映像の遅延」があるならば、必ず同じくらい「音声も遅延している」という事になるのです。

 そして、この「音声のラグ」を含め「ゲームの音問題」を解決する方法は、プロゲーマーも実践している「たったひとつの方法」しかありません。そうです、ゲーミングヘッドセットを使う事です。


❷ゲーミングヘッドセットってなーに?

 ゲームの音声を聞き取りやすく設計された「ゲーム専用のヘッドセット※」をゲーミングヘッドセットって言います。

※【ヘッドセット】:ヘッドフォンにマイクが付いてるやつ

 でも、音楽用のヘッドフォンとどう違うんでしょうか?

 音楽用ヘッドフォンは「音楽を楽しむ為」に設計されていて、日本人が大好きな【ドンシャリ系】と呼ばれる「低音」と「高音」を強調した音で鳴らすタイプと、【かまぼこ系】と呼ばれる「中音」を強調した音で鳴らすタイプがお店に並んでいます。

 これに対しゲーミングヘッドセットは「ゲームに勝つ為」に設計されていて、【フラット系】と呼ばれる「低音」「中音」「高音」全てを強調した音で鳴らすチューニングが施されています。

 また、【音の分解能力】が非常に高いので、ゲーム内で再生される「BGM」や「効果音」等の様々な音が「すべて分離」して聞こえ、さらに【音の定位】がハッキリしているので「音が鳴っている方向や距離」を認識しやすくなるのです。

※音楽用ヘッドフォンにも【フラット型】はありますが、マイクが付いてないので今回はオススメしません。

①ゲーミングヘッドセットのメリット

ゲームの音声が聞き取りやすい

 ほとんど上に書いちゃった。

長時間使用しても快適

 プロゲーマーは毎日10時間以上もゲームの練習をしますが、それでも耳や頭が痛くならない位に「軽くて柔らかくて頭の形にフィットする」ように設計されています。

マイクの性能がすごい

 e-Sports の会場の声援や雑音を拾わず自分の声だけを拾い、味方が聞き取りやすい音質で発信するように設計されています。つまり「ご飯できたわよ!いつまでゲームやってるの!」って音は一切拾わず、「ごめん!なんか彼女が遊びに来ちゃったから落ちるね!」って声だけを伝えてくれるのです。

②ゲーミングヘッドセットのデメリット

聴き疲れしやすい

 ゲーミングヘッドセットは音の【分解能力】が高く、今まで聞こえてなかった「いろんな音がいっぱい聞こえる」ので、耳が「聴き疲れ」を起こしやすくなります。

 アナタの豊かな想像力を使ってイメージしてみましょう。渋谷の交差点で信号待ちしてる時に、周りにいる人の会話が全部ハッキリ聞こえたとしたらどうでしょう?耳が疲れて「パンケーキ食べたいパンケーキ食べたいパンケーキ食べたい」ってなりますよね?

遮音性は諸刃の剣

 FPS向きの密閉型ゲーミングヘッドセットは「周囲の音をカット」するので、ゲームの音以外は何も聞こえなくなります。

 外出時に音楽を聴く為に使用すると周囲の音が聞こえなくなり、思わぬ事故に繋がる可能性があるので絶対にやめましょう。また、夜中に大人の動画を観る為に使用する場合は、後方のクリアリングを怠らないように注意しましょう。


❸ゲーミングヘッドセットの選び方

 ゲーミングヘッドセットの概要をだいたい掴めたところで、スプラトゥーンに向いているゲーミングヘッドセットの選び方を、スペックを基準に見ていきましょう。

①入出力端子(プラグ)で選ぶ

 ゲーミングヘッドセットには様々な入出力端子があります。

4極(3.5mm)ミニプラグ

4極(3.5mm)ミニプラグ

 先端に3本線が入ったミニプラグ。「3本なのに3極じゃないの?」って思ったアナタは今日から友達です。

※3本線が入ると4分割されるので4極

4極プラグの信号

 プラグの先端から「左音声」「右音声」「GND(※)」「マイク」の信号が使用します。因みに通常のヘッドフォンやイヤフォンはマイクを使わないので3極ミニプラグ(2本線)なのです。(※GND:電気が帰って来る所)

 Switch本体の端子は「4極(3.5mm)ミニプラグ」なので、必ずこのプラグ形状の製品をチョイスしましょう。

 USB端子を使ってBluetooth(無線)タイプのゲーミングヘッドセットを接続する方法もありますが、40ms以上も音がズレるのでガチ勢は「絶対に」使いません。

 また、海外・国内問わずプロゲーマーは「有線タイプ」を使用します。なぜなら「最も遅延が少なく、最も音質が良いから」なのです。

3極ステレオミニプラグ×2

3極ステレオミニプラグ

 先端に2本線が入ったプラグが二股に分かれているプラグ。主にWindows PCで使う場合やボイスチャット使用時にはこのプラグ形状が便利です。「マイクの線はピンクで、ステレオ音声の線はグリーンだよー♪」って賢い人が決めました。4極(3.5mm)ミニプラグのゲーミングヘッドセットには、だいたいこのケーブルが付属しています。(要確認)

USBコネクタ

USBコネクタ

 Switch本体のアップデート(ver.4.0)からUSB端子のヘッドセットが使えるようになりました。これにより、USB経由の無線ヘッドセットも使えるようになったのです(本体とペアリングするBluetooth接続は未対応)。

 ただし、公式に「USBヘッドセットが使えるようになりました」ってアナウンスは無いですし、一部の製品は本体がフリーズするバグが報告されているので注意が必要です。

 また、USB端子のヘッドセットは、Nintendo Switch Online や、Skype を併用してのボイスチャットに向いていないのでオススメしません。 

②ハウジング(構造型)で選ぶ

 ヘッドセットのハウジングは、大きく分けて2種類あります。ハウジングが開放されていて空気が出入りできる「オープン型(オープンエアー型)」と、ハウジングが密閉されていて空気が出入り出来ない「クローズド型(密閉型)」です。

オープン型(オープンエアー型)

メリット

 音を発生させる「振動板」と「耳」の間に空気が出入り出来るので、開放的な音響になり長時間の視聴に適しています。構造上、音がこもらないので高音がクリアに聞こえます。また、周囲の音が入ってくるので外出時の使用に適しています。

デメリット

 音が抜ける構造なので低音の再生が苦手です。周囲の音が入ってくるので、音量を上げて使用する人が多く鼓膜を痛める原因になります。また、構造上、音漏れが大きいので満員電車で使用すると迷惑になります。(音漏れ注意)

クローズド型(密閉型)

メリット

 音を発生させる「振動板」の背面も密閉されているので遮音性が高く、ゲーム内の音声に集中する事が出来ます。音量を上げなくても良く聞こえるので鼓膜に優しいです。また、ハウジング内の空気を利用した力強い重低音を再生するのが得意です。「音」が勝率に大きく影響するFPSのプロゲーマーの多くが「クローズド型(密閉型)」を使用しているので「クローズド型」をオススメします。

デメリット

 密閉されているので夏場は蒸れます。また、周囲の音が聞こえないので外出時の使用は絶対にやめましょう。

③音質で選ぶ

「音質で選ぶ」とか言っておきながら、スペック表の情報はメーカー独自の測定方法なので、他社製品との比較に使うのはあまり意味がありません。

 好みの音質であるかどうかは、やはりお店に行って実際に視聴した方が間違いがないので、ここではスペック表の情報から簡単に予想できる内容を紹介します。迷った時に「ある程度の参考」にしてください。

 近所にゲーミングデバイスの専門店があるなら、絶対に視聴させてもらうのが一番です。因みに店長はヨドバシカメラに行くと必ず「視聴コーナーのヘッドフォンを全部視聴してから帰る」習性があります。

ドライバーユニットの口径

 ヘッドセットの心臓部がドライバーユニットで、実際に音を鳴らしている「スピーカー」にあたる部分です。駆動方式は何種類かありますが十中八九「ダイナミック型」なので、これは気にしなくて大丈夫です。大事なのは「口径」つまりドライバーの大きさです。

 ヘッドセットはダイアフラム(振動板)の大きさに比例して音質が向上します(スペック表のドライバー口径はその大きさを表しています)。ゲーミングヘッドセットは30mm〜53mmのドライバーが中心ですが、個人的には50mm以上の製品をオススメします。

マグネットの材質

 ドライバーユニットの磁気回路にはマグネット(永久磁石)が使用されているのですが、このマグネットの品質に比例してヘッドセットの音質が向上します。

 一般的な製品は安価なフェライト磁石やコバルト磁石等を使用していますが、ゲーミングヘッドセットのほとんどの製品は高級スピーカーにも使用される「ネオジム磁石」を採用しています。

 因みに、ネオジム磁石は世界一強力な磁石なので、大きなネオジム磁石を間違って飲み込んでしまった場合は、金属に近づかないように気をつけながら病院に行きましょう。

再生周波数帯域(Hz)

 スペック表に「50Hz〜20kHz(20,000Hz)」とか書いてあるアレが再生周波数です。ドライバーユニットが再生できる低音の下限値と高音の上限値を表していて、この範囲が広いほど音の表現力が豊かであると言えます。

 音域が広くても声が細い人がいるように、再生周波数帯域が広くても音質が良いとは限りませんが、人間が聞き取れる周波数の範囲(※)は「20Hz〜20kHZ(20,000Hz)」程なので、この範囲の音がちゃんと出せる製品を探しましょう。

④操作性で選ぶ

 フレンドさんとのプラベや所属チームの練習等で「音声チャットをよく使う場合」は、緊急時に手元でマイクのミュート機能が使えると安心なので「インラインコントロール」の機能を持った製品をオススメします。

 また、音声チャットは時々使用する程度という人は、普段はマイクを取り外したり収納できるタイプのヘッドセットがオススメです。

インラインコントロール

⑤デザインで選ぶ

 ゲーミングデバイスってなんで角張ってたり光ったりするやつが多いんでしょうか?今回は店長セレクトのゲーミングヘッドセット(光らないやつ)をオススメしようと思いますが、こればっかりは完全に好みの問題なので「光る方がカッコいいじゃん」って方にも、「光ってても見えないじゃん」って方にもお気に入りの製品が見つかる参考になれれば幸いです。


❹オススメのゲーミングヘッドセット

 今回解説した「スペックの基準値」を全てクリアしているゲーミングヘッドセットの中から、オススメのゲーミングヘッドセットを紹介します。


Cerberus V2 

ASUS:台湾 台湾

  • 入力端子:4極(3.5mm)ミニプラグ
  • ハウジング:クローズド(密閉型)
  • ドライバー口径:53mm
  • マグネット材質:ネオジム磁石
  • 再生周波数帯域:20Hz – 20,000Hz
  • コントローラー:インライン

 ゲーミングデバイスのトップブランドASUSの製品、この価格に抑えてくるのがASUSの素敵な所です。

 特徴はマイク部分が取り外せる事と、コントローラー部分にもマイクが内蔵されているのでスマホのイヤフォンの替わりにも使えます。

Cerberus(ケルベロス) V2

Arctis 5

SteelSeries:デンマーク デンマーク

  • 入力端子:USB(有線)/ 4極(3.5mm)ミニプラグ
  • ハウジング:クローズド(密閉型)
  • ドライバー口径:40mm
  • マグネット材質:ネオジム磁石
  • 再生周波数帯域:20Hz – 22,000Hz
  • コントローラー:イヤーカップ

 世界で初めてハイレゾ認証を取得したゲーミングヘッドセット(ARCTIC PRO シリーズ)を作った【SteelSeries社】の製品。

 音質は言うまでもありませんが、SteelSeries社のマイクは空母のデッキクルーが使用するマイクと同じClearCastを採用。

 また、ヘッドアームにはスキーのゴーグル等に採用される技術が使われていて長時間使用しても痛くなりません。


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GSP 600

SENNHEISER:ドイツ ドイツ

  • 入力端子:4極(3.5mm)ミニプラグ
  • ハウジング:クローズド(密閉型)
  • ドライバー口径:記載なし
  • マグネット材質:記載なし
  • 再生周波数帯域:10Hz – 30,000Hz
  • コントローラー:右側イヤーカップ

 数々の音楽用ヘッドホンの名機を世に送り出したドイツの一流音響メーカーSENNHEISERの製品。

 ドライバーユニットの情報は公開されていませんが、あの『FPS最強ゲーミングヘッドセット』と言われた「GAME ZERO」を世に送り出したSENNHEISERなので問題ないでしょう。

 航空機用のヘッドセットを製造しているノウハウも生かされていて、この子のマイクは上に跳ね上げるとミュート、下ろすとマイクONになるのです。


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Kraken Pro V2

Razer:アメリカ アメリカ

  • 入力端子:4極(3.5mm)ミニプラグ
  • ハウジング:クローズド(密閉型)
  • ドライバー口径:50mm
  • マグネット材質:ネオジム磁石
  • 再生周波数帯域:12Hz – 28,000Hz
  • コントローラー:インライン
THX

 あのジョージ・ルーカスによって創業されたTHX社(※)を買収し、一気にトップブランドの地位を揺るぎないものにした「Razer」の製品。

 大きなネオジム磁石をいち早く採用したブランドでもあります。そして今回、「店長おすすめ」のゲーミングヘッドセットがこの子なのです。

「Kraken:クラーケン(巨大なイカまたはタコ)」の名を冠しているので完全にイカ専用機です。

 低音がかなり強く再生されますが、解像度も定位もしっかりしているのでBGMとのバランスもバッチリです。また、イヤークッションがフカフカなので、メガネのまま長時間プレイしてもまったく違和感がありません。スプラトゥーンをプレイするなら文句なしの名機。

Kraken Pro V2-2

本体に収納できるタイプのマイク。 
よくモノを失くす人にオススメ。

Kraken Pro V2-3

緊急時には素早くマイクをミュート。 


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Cloud Alpha

HyperX:アメリカ アメリカ

  • 入力端子:4極(3.5mm)ミニプラグ
  • ハウジング:クローズド(密閉型)
  • ドライバー口径:50mm
  • マグネット材質:ネオジム磁石
  • 再生周波数帯域:13Hz – 27,000Hz
  • コントローラー:インライン

 Razer と覇権を争うゲーミングヘッドセット業界のトップブランド「HyperX(Kingston)」、言わずと知れたFPSプロゲーマー御用達のメーカーです。

 海外の有名選手達のほとんどが【HyperX】の製品を愛用しているだけあって、音の分解能力はブッチギリです。Cloud Alpha にはインラインコントローラーが採用されているので、今回は「Cloud Alpha」をオススメします。

 音質はまさに「FPSの為のチューニング」と言う感じ。デュアルチャンバーが「低音」と「中高音」を独立して鳴らしてくれるので、密閉型特有の「音のこもり」を感じさせないクリアな音質。

「何も誇張せず、必要な音の情報を正確に届ける」まさに勝つ為のゲーミングギアです。つけ心地も軽やかで、もちろんメガネを付けたまま長時間プレイしても痛くなりません。小柄なガールの頭にもフィットします。

HyperX Cloud Alpha-2

マイクは着脱式です。 
よくモノを失くす人は鼻とかに挿して、 
失くさないように工夫して下さい。

インラインコントロール

緊急時にも安心のミュート。 

HyperX Cloud Alpha-4

照明が反射していますが、 
実物はフラットな黒です。


BlackShark V2 X

Razer:アメリカ アメリカ

  • 入力端子:4極(3.5mm)ミニプラグ
  • ハウジング:クローズド(密閉型)
  • ドライバー口径:50mm
  • マグネット材質:ネオジム磁石
  • 再生周波数帯域:12Hz – 28,000Hz
  • コントローラー:イヤーカップ

 現在一番売れている「Razer」の新製品。店長の Kraken Pro V2 のイヤーパッドが破れてきたので、この子に買い換えようかと思っています。

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